大相撲界で人気を集める翔猿と英乃海は実の兄弟として知られていますが、「実は海猿を含む三兄弟なのでは?」という噂が一部で広がっていました。
まったく雰囲気の異なる二人が本当に兄弟なのか疑問に思うファンも多いほど。
この記事では、翔猿の三兄弟説の真相から、兄弟なのに似ていない理由、さらには大相撲界の他の三兄弟力士まで徹底解説します。
別々の部屋で活躍する兄弟力士の知られざるエピソードをお届けします。
この記事を読むことで、以下のことがわかります:
- ✓ 「翔猿・英乃海・海猿は三兄弟」という噂の真相と誤報の広がった経緯
- ✓ 翔猿と英乃海が兄弟なのに似ていない理由と、別々の部屋で活躍する背景
- ✓ 大相撲界に現存する「大波三兄弟」など、他の三兄弟力士の活躍と歴史
翔猿と英乃海は実兄弟!兄弟力士の貴重な存在
翔猿(本名:岩﨑正也)と英乃海(本名:岩﨑拓也)は、東京都江戸川区出身の実の兄弟です。相撲界では珍しい兄弟力士として注目を集めています。2025年5月場所では、翔猿は前頭六枚目として7勝8敗と健闘を見せています。
この兄弟の特筆すべき点は、異なる部屋に所属している点です。兄の英乃海は木瀬部屋、弟の翔猿は追手風部屋に所属しています。これは「兄と同じ部屋だと甘えが出るため」という翔猿自身の意向によるものです。別々の環境で鍛錬を積むことで、互いに独立した力士として成長できるという考えからでした。
二人は史上18組目の兄弟関取となっており、さらに別々の部屋に所属しながら同時に関取となったのは史上3組目という希少な存在です。近年では、二人が同時に幕内力士となり、兄弟で続けて土俵に上がる姿が相撲ファンの間で話題となりました。
「兄弟で三役同時昇進を目指したい」と語る翔猿と英乃海。普段はあまり連絡を取り合わないものの、互いに意識し合いながら切磋琢磨する姿勢が、多くのファンに感銘を与えています。
翔猿の三兄弟噂の真相と「海猿」との関係
「翔猿は三兄弟の一員なのでは?」という噂が広まった背景には、興味深いエピソードがあります。この噂の発端は2018年7月の名古屋場所初日に放送されたインターネット相撲中継番組での誤報でした。番組内で「翔猿・英乃海・海猿が三兄弟」と紹介されてしまい、この情報が瞬く間に広がったのです。
さらに、人気芸人が「翔猿・英乃海・海猿が岩崎三兄弟」とSNSに投稿したことも、噂の拡散に大きく影響しました。実際には、「海猿(かいざる)」は翔猿や英乃海の兄弟ではなく、宮城野部屋に所属していた別の力士です。
この混乱に拍車をかけたのが、翔猿自身のユーモアでした。翔猿は明るく冗談好きな性格で知られており、公の場で海猿を「三男」として紹介したこともありました。四股名の響きが似ていることも相まって、「本当に三兄弟なのでは?」という誤解が生まれたのです。
最新の情報でも、翔猿と英乃海は二人兄弟であり、「海猿」とは血縁関係がないことが確認されています。三兄弟説は、翔猿の愉快な人柄から生まれた相撲界の”都市伝説”と言えるでしょう。
翔猿と英乃海が似ていない理由と対照的な魅力
「本当に兄弟?」と驚かれるほど、翔猿と英乃海は見た目も相撲スタイルも大きく異なります。この「似ていなさ」が、ファンの間でも話題となっています。
兄の英乃海は186cm・162kgというがっしりとした体格で、落ち着いた雰囲気が特徴です。力強く圧力をかける正統派の相撲を得意とし、どっしりとした構えが印象的です。一方、弟の翔猿は比較的小柄で俊敏な動きが持ち味。端正な顔立ちと芸術的な動きから「歌舞伎役者のような美意識」と評されることも多く、美容にも気を遣う”美容力士”としても知られています。
両親は相撲経験者ではなく、父親は会社員、母親は専業主婦だったとされています。幼い頃から兄弟で切磋琢磨してきたものの、その成長過程で個性の差が顕著になったようです。
翔猿は過去のインタビューで「兄は力強い相撲、僕はスピードと技術」と語っており、それぞれの長所を活かした相撲スタイルを確立しています。この対照的な個性が、二人の魅力をさらに引き立てているのです。
兄弟力士が別々の部屋に所属する理由と背景
相撲界では、兄弟力士が別々の部屋に所属するケースは珍しくありません。翔猿と英乃海もその一例ですが、なぜ彼らは違う部屋を選んだのでしょうか。
相撲部屋制度では、力士は入門時に自分の希望や紹介者、親方との縁などをもとに部屋を決めますが、一度入った部屋を自己都合で移籍することは原則として認められていません。兄の英乃海が先に木瀬部屋に入門し、後に相撲を始めた翔猿は追手風部屋を選びました。
翔猿本人は「兄と同じ部屋だと甘えが出てしまう」と語っており、独立した環境で自分を鍛えたいという強い意志がありました。また、部屋ごとに稽古方針や師匠の指導スタイルが異なるため、自分に合った環境を選ぶことも重要です。
さらに、同じ部屋の力士同士は本場所で対戦できないという規則もあります。別々の部屋に所属することで、将来的に兄弟対決の可能性も残されるのです(ただし、実際には兄弟という特別な関係から、協会が配慮して対戦を避けるケースも多い)。
2024年には英乃海が怪我から復帰し、翔猿も安定した成績を残すなど、それぞれの部屋で自分の相撲を追求する姿が見られました。別々の環境で成長することで、互いに良い刺激を受け合っているようです。
大相撲界の三兄弟力士!大波兄弟や井筒三兄弟の歴史
大相撲の世界では、兄弟力士は珍しくありませんが、三兄弟全員が力士として活躍するケースは極めて稀です。現在最も注目されているのが福島県出身の「大波三兄弟」です。
大波三兄弟は、長男の若隆元、次男の若元春、三男の若隆景という三人兄弟で、全員が荒汐部屋に所属しています。特に三男の若隆景は2023年に新関脇として幕内優勝を果たし、一気に注目を集めました。現在、長男の若隆元が幕下、次男の若元春が幕内、三男の若隆景が幕内で活躍しており、史上初の「三兄弟同時関取」達成に期待が高まっています。
歴史を振り返ると、三兄弟全員が関取となった例としては井筒三兄弟(鶴嶺山・逆鉾・寺尾)が有名です。しかし、三人同時に関取だった記録はまだ達成されていません。
他にも納谷兄弟(王鵬、夢道鵬、納谷)や清田兄弟(清田、清の花、清の山)なども三兄弟力士として知られています。特に納谷兄弟は大鵬の孫として知られ、相撲の名門一家の血を引いています。
翔猿と英乃海は二人兄弟ですが、相撲界の兄弟力士としては最も知名度の高いペアの一つと言えるでしょう。
翔猿と英乃海の兄弟エピソードと深い絆
翔猿と英乃海の兄弟関係には、多くの心温まるエピソードが存在します。二人は幼少期から共に相撲に親しみ、翔猿が相撲を始めたきっかけも「兄の背中を追いかけたかった」からだと言います。
外見や相撲スタイルは大きく異なるものの、兄弟としての絆は深く、お互いの活躍を心から喜び合う姿がしばしば見られます。翔猿は「兄弟で強いと言われたい」「どちらかが強くてどちらかが弱いのは嫌だ」と語り、互いに高め合う関係を大切にしています。
興味深いのは、二人の交流スタイルです。普段はあまり連絡を取り合わないという二人ですが、重要な場面では必ず支え合います。例えば、どちらかが昇進や勝ち越しを決めた際には、まず兄弟に報告する習慣があるそうです。
2024年の春場所では英乃海が久しぶりの勝ち越しを決めた際、翔猿が「兄さん、おめでとう」と真っ先に声をかけた様子が話題になりました。また、翔猿が2023年に小結に昇進した際には、英乃海から「おめでとう。次は俺も追いつくから」とメッセージが送られたとのこと。
兄弟で三役同時昇進という目標を掲げながら、それぞれの部屋で努力を重ねる姿勢は、多くの相撲ファンに感動を与えています。個性の違いを活かしながらも、兄弟という強い絆で結ばれた二人の今後の活躍に、引き続き注目が集まります。
まとめ:翔猿の兄弟関係の真実と今後の展望
翔猿は東京都出身、追手風部屋所属の人気力士で、2025年5月場所も前頭六枚目として7勝8敗と健闘しました。33歳を迎えた今も「まだまだ元気。上の番付を目指していきたい」と意欲を見せています。
翔猿と英乃海は実の兄弟であり、「三兄弟」説は誤報から生まれた噂に過ぎません。「海猿」との関係については、四股名の響きの近さと翔猿自身のユーモアから生まれた相撲界ならではのエピソードでした。
兄弟でありながら、見た目も相撲スタイルも大きく異なる二人。兄の英乃海は力強い正統派、弟の翔猿はスピードと多彩な技が持ち味という対照的な個性が、ファンを魅了しています。別々の部屋に所属することで互いに切磋琢磨し、「兄弟で三役同時昇進」という目標に向かって邁進しています。
相撲界では「大波三兄弟」など他にも複数の兄弟力士が活躍しており、家族の絆や伝統が大切にされています。翔猿と英乃海も、その絆を武器に今後さらなる高みを目指すことでしょう。お互いを尊重しながらも励まし合う二人の姿は、多くのファンに感動を与え続けています。
2025年後半以降も、兄弟力士としての活躍に注目が集まっています。互いの個性を活かしながら、相撲界の新たな歴史を刻む翔猿と英乃海の姿から、これからも目が離せないでしょう。
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